スタジオレイナパークコラム
マタニティブルーとマタニティブルーズ
待ちに待った赤ちゃんとの出会い。嬉しい気持ちでいっぱいなのになんだか不安ですごくイライラする。妊娠すると「マタニティブルー」という精神的に不安定な時期を迎える人がいます。マタニティーブルーはホルモンバランスに起因し、妊娠中に起こる感情の変化のことを指します。また、出産後も涙もろくなったり、ぼーっとして頭がスッキリしなかったりする時期があります。これは、「マタニティーブルーズ」と呼ばれる時期で産後間もない女性にみられます。このように、妊娠期から産褥期にかけては身体だけでなく心にも大きな負担がかかる時期です。自責に苦しむことはありません。これらは生理現象の一つであなたが悪いわけではないのです。発生理由と対処方法を知ることで、うまく付き合う術を持ってほしいと思います。
マタニティーブルーとは
妊娠するとプロゲステロンやエストロゲンなどの女性ホルモンや、母乳に関与するプロラクチンなどのホルモンが大量に分泌されるため、ホルモンバランスが急激に崩れてしまいます。さらこれから生まれてくる赤ちゃんの育児への不安、分娩への恐怖、産後の生活の不安など、大きなストレスやプレッシャーがあることによりマタニティーブルーは助長されます。起こる変化としては、出産や子育てに強い不安を感じる、パートナーにイライラする、涙もろくなる、家に引きこもりがちになる、自分を責めてしまう、何においても興味が持てなくなる…などが挙げられます。責任感が強い・真面目・几帳面・心配性パートナーの協力が得られにくいなどの場合に強く症状が現れるといわれます。早い人では妊娠初期からおこり、その程度も期間も人それぞれだといわれます。
マタニティーブルーは急激なホルモンバランスの崩れが原因であり、完全に解消することは難しいです。しかし、何でも話せる人をもつ、ストレスになることはしない、家事などは手抜きする、趣味を持つ、自分時間を楽しむ、パートナーと将来について話す…などの方法で症状を軽減することが出来ます。また、有酸素運動も大きな効果が得られます。出産に必要な体力を身につけることが出来るため一石二鳥です。ただし、妊娠中の運動は主治医の指示に沿い、無理なく行うようにしましょう。
スタジオレイナパークでは、マタニティー期から産後を見据えた身体作りと心の準備をするクラスがあります。正しい知識を身につけることで、妊娠期の行動や生活は変わり、それが安産に繋がります。また産後のココロの変化に対する心構えも出来ます。
マタニティーブルーズとは
マタニティーブルーズとは、出産後3~10日の間に見られる一過性の情緒不安定な時期のことを指します。出産を終えたままのうち40%近い発生率があり、涙もろさや軽度の抑うつや不安感や集中力の低下などが症状として見られます。これらの症状は、一般的には2週間ほどで元どうりになることが多く、特別な治療を行わないことがほとんどです。マタニティーブルーズは、妊娠合併症や赤ちゃんの異常や長期入院・妊娠中から続く緊張・不安・睡眠不足・体調不良・疲労などが重なることで発症します。エストロゲンやプロゲステロンなどの女性ホルモンや、幸せホルモンであるエンドルフィンやセロトニンが大きく変動することで、精神的に不安定な状況を引き起こしていると考えられています。
マタニティーブルーズはよく「産後うつ」と混同されます。マタニティーブルーズが一過性の生理的変化であるのに対して、産後うつは産褥期精神障害といわれる病気です。マタニティーブルーズが治療しなくても改善していくのに対して産後うつは継続的な治療をしないと重症化・再発を繰り返します。その結果、虐待や育児放棄など周囲の大切な人にまで悪影響を及ぼしてしまいます。もしかしたら産後うつかも?と思ったら、出来るだけ早く相談や治療を始めることが推奨されています。
マタニティーブルーズになったら、まずは深刻に捉えず不安にならず安心してください。マタニティーブルーズはあくまで一過性のもので治療をしなくても回復します。しかし、発症者の15%が産後うつに移行するという報告もあるため、産後うつの発症を予防する必要はあります。(→産後鬱については次回詳しく)産後うつを発症しないためにも、「積極的な休息」と「委ねること」を意識しましょう。育児や家事は自分一人で抱え込まずに周囲の協力やサービスの有効利用ができるようになりましょう。また、自律神経のコントロールも大切です。自律神経の調整には腹式呼吸やバランスボールエクササイズが有効です。
スタジオレイナパークでは産後のうつ症状の予防・改善に最適なプログラム「産後トータルケアクラス」を開催しています。6回パックのこのクラスは、バランスボール・筋トレ・ストレッチ/セルフケア/脳トレワークの3本柱で、産後のココロとカラダをリメイクしていきます。このクラスは産後2か月より赤ちゃんと一緒に参加できます。不調を予防改善し、自分らしくイキイキした産後を過ごすためにもぜひご参加ください。
一つの命を預かり育てることは、お腹の中でも外でもとても大変です。カラダもココロも大きな変化が生じるこの時期には、その苦しさは一人で抱えなくていいのです。不安な気持ちは誰かと分かち合い、家事も手を抜けるところは手を抜いて、身近な人やサービスに頼るもの必要なことです。今、何より大切なのはあなた自身のココロとカラダが健やかであることです。赤ちゃんのためにも、自分を大切にできる力を身につけていってください。それが巡り巡って家族やあなたのまわりの大切な人たちを大切にすることに繋がります。
こんな方におすすめです
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妊娠・出産による
体調不良にお悩みの方 -
筋肉ではなく
「体力」を鍛えたい方 -
最近なんだか
元気が出ない方