スタジオレイナパークコラム
運動はなぜ継続出来ないのか・・・
多くの人が運動が健康や生活習慣病予防に効果があり大切だということは知っていますが、毎日継続できている人は1割程度という研究があります。これはなぜでしょう?怠け癖とか意志の弱さという考えの方が多いのではないでしょうか?しかしながらこれは脳に理由があるようです。そこで今回は運動が続けやすくなるように、脳機能に着目してみましょう。
「運動=激しいスポーツ」を一般的にはイメージすると思いますが、正確には立つ・歩く・家事・趣味などの身体活動も運動と定義されます。
運動を行うと血行が良くなり、体温が上がり、代謝が高まり、脳の働きも活発になります。さらに、免疫力が高まる・意欲が湧く・集中力が高まる・などの効果も得られます。では、どの程度以上の運動強度が必要なのでしょうか?米国NIH(国立衛生研究所)の調査では、強度が低くとも余暇に身体活動に興じる人の平均寿命が数年延びることも示唆されています。ハードな運動でなくとも、日常生活の中で運動を続けて取り入れることはとても重要です。
しかし現代の生活環境は、和式から洋式への生活形態の変化や、家電や交通機関などが便利になったことによる活動量の減少、機械化により肉体労働が減りデスクワークが増えたことなどにより日常生活の活動性が低下しているのが、現代人の特徴です。
身体活動量が低下すると、生活習慣病や認知症の増加にもつながります。身体活動が健康維持において、非常に重要だということは分かっています。
こんなに大切な運動をなぜ人は継続出来ないのでしょうか?答えはシンプル、「面倒で楽しくない」からです。
運動を続けようとしたら、屋外なら雨の日も、暑い日も、寒い日も外で運動しなければなりませんし、屋内外に関わらず着替えたり、運動の種類に応じて靴を履き替える必要もあります。女性の場合はお化粧する準備や時間も必要になるかもしれません。また、運動を始めても、一緒に運動する仲間がいないと、なかなか続ける気持ちにもなりません。毎日のこととなるとここが最も大きな問題になります。
運動を続けるにはこのハードルを下げることが大事です。隙間時間に手軽に始めることができる軽い運動を選ぶのがよいです。ラジオ体操やヨガも良いですし、通勤で歩くこと、家の片付けなど何気なく生活の中でできる活動もあるので、何でもよいと思います。また、一緒に運動する仲間がいると運動は長続きしやすいです。人間は一人では生きられないから集団で生活をして進化してきました。そう、人と関わることに喜びを感じるのです。運動の場面ではそれが色濃く出ます。
筑波大学大学院 征矢英昭教授によると、「人やチンパンジーは、ネズミに比べて脳の前方の部分にある前頭前野が発達しています。前頭前野はものを考え創造する脳で、記憶や注意力、判断力などを司る部位です。特に人が頭を使った作業をするときに活性化されます。私たちの研究では、ヨガや太極拳、サイクリングといった非常に軽い運動を10分間行うだけで、脳の一部(前頭前野の背外側部や海馬)が活性化して、実行機能、注意集中力、記憶力が高まることを明らかにしました。また興味深いのは、軽い運動を行うと、運動しているとき以外の時間帯の活動性が高まることです。人は感性の動物ですから、運動して「楽しい」と感じると気持ちが前向きになり、さまざまな課題にも取り組みやすくなると考えられます。このようなパフォーマンスの高まりは、運動意欲において非常に重要です。」と発表されています。
また他のいくつかの研究でも運動を継続させる動機付けには、運動は健康によいという理詰めだけでは不十分で、「運動は気持ちがよい」、「運動楽しい」と感じることが重要な要因だといわれています。さらに前述のとおり、運動する仲間がいることでその効果は高まり、人は運動をさらに継続しやすくなります。
スタジオレイナパークでは、運動を継続させる要素が揃ったバランスボールエクササイズを提供しています。レッスンに来てインストラクターと一度弾んでみてください。一緒に弾むとその楽しさと体に起こる優しく爽快な変化を感じられると思います。そして、覚えて帰ったその運動を、ぜひ家でも家事の合間に、テレビを見るとき、寝る前に取り入れてみてください。日常の中に無理なく取り入れられるこのような運動が、その他の活動にも活力を与え、結果として生活活動量が効果的にアップさせられます。
こんな方におすすめです
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妊娠・出産による
体調不良にお悩みの方 -
筋肉ではなく
「体力」を鍛えたい方 -
最近なんだか
元気が出ない方